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アラバマ州セルマにある歴史上重要なエドモンドペタス橋
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  • 州:
    アラバマ州

アメリカ南東部の中心部でアラバマ州を代表する 2 都市、モンゴメリーとセルマの魅力を体験。

それぞれ独自の魅力がありますが、どちらの町も、豊かな食の歴史、文化的な重要性、公民権運動の歴史により、忘れられない思い出となるでしょう。アラバマ川で結ばれたこの 2 つの都市を旅し、地元のレストランやバーベキュー店で歴史、現地の文化、食の伝統を探求しませんか。

セルマの公民権の歴史

一見したところセルマは、優雅な玄関先の家が連なる街並みや美しい小さな教会といった南部の魅力にあふれた、よくある小さな町に見えるかもれません。ダウンタウンに入ると、歴史上重要な役割を果たしたエドモンドペタス橋(Edmund Pettus Bridge)に行き当たるでしょう。変革の牽引の役割を果たしたことで知られるこの橋は、「血の日曜日」事件の現場となりました。1960 年代に自由への行進の参加者が地元の警察当局に襲撃されたのです。鋼鉄とコンクリートで造られたこの橋を眺めながら、マーティン・ルーサー・キング・ジュニアに率いられてこの橋を渡った歴史的な行進に思いをはせることはすばらしいことです。このような歴史的な事件とそれにかかわった勇敢な人々の偉大さを実感するには、アメリカ国立公園局の血の日曜日事件ラウンズ郡利用案内センター(Selma-to-Montgomery March Lowndes County Interpretive Center)を訪れる必要があります。セルマからモンゴメリーへの平和行進の栄誉を称えるこの博物館では、市井の人々が行動を起こすに至った不屈の精神を紹介する展示を行っており、充実した時間を過ごすことができます。

血の日曜日事件ラウンズ郡利用案内センターで没入型の展示を実演するパークレンジャーたち

血の日曜日事件ラウンズ郡利用案内センターで没入型の展示を実演するパークレンジャーたち
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セルマでの食事

セルマでひもじい思いをすることはないでしょう。南部のもてなしの心にあふれたセルマの人々が、そんなことを許すはずがないからです。75 年間も繁盛し続けているラニーズ・バーベキュー・スポット(Lannie’s Bar-B-Q Spot)は、ピリッとした風味のおいしいプルドポークに並々ならぬプライドを持つ、セルマの名店です。ザ・ダウンタウナー(The Downtowner)で「ミート・アンド・スリー」プレートを注文して、南部のなつかしい味の料理をたっぷり堪能するのもおすすめです。メインディッシュの本日の肉料理はボリュームがあり、たとえばある日はフライドチキン、次の日はポットローストという具合です。食欲をそそる 3 品のサイドディッシュは、カブラ菜やクリーミーなマッシュポテトのグレービー添えなどです。特別なディナーなら、タリーホーレストラン(Tally-Ho Restaurant)にテーブルを予約しましょう。セルマの歴史地区にたたずむ人気のステーキハウスで、昇華された南部料理で人々を感嘆させています。

ラニーズ・バーベキュー・スポットで食べる飾り気なしのオールフレーバーのプルド・ポーク・サンドウィッチ

ラニーズ・バーベキュー・スポットで食べる飾り気なしのオールフレーバーのプルド・ポーク・サンドウィッチ
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モンゴメリーの公民権と音楽の遺産

モンゴメリーでは、マーティン・ルーサー・キング・ジュニア博士の業績について深く学びましょう。最初に、デクスター・アベニュー・キング・メモリアル・バプティスト教会(Dexter Avenue King Memorial Baptist Church)を初めとする重要な史跡を巡ります。この小さな赤煉瓦の目立たない教会で、モンゴメリー・バス・ボイコット(Montgomery Bus Boycott)に至る重要な会合が行われました。ここには、キング博士と家族が以前住んでいたデクスター牧師館(Dexter Parsonage)もあります。家族の写真や思い出の品が目を引く 1960 年代のままのインテリアの家を見ていると、いやおうなく過去の歴史に引き戻されます。公民権記念会館(Civil Rights Memorial Center)は、時間を取ってぜひ訪れてください。公民権運動を物語る、胸を打つ記念品が展示されています。マーティン・ルーサー・キング・ジュニア博士の有名な一説が刻まれた美しい黒の花崗岩の記念碑が、改革の体験がどのようなものであったかを教えてくれます。次に、州都モンゴメリーの音楽のルーツに分け入ってみましょう。多くの作品を残したカントリーシンガー、ハンク・ウィリアムズの像がリバーフロント地区に立っています。ハンク・ウィリアムズ博物館(Hank Williams Museum)を訪れると、カントリーミュージックを芸術のひとつのジャンルとして確立するうえで彼が果たした中心的な役割を、詳しく知ることができます。

公民権記念会館での沈思黙考の時間

公民権記念会館での沈思黙考の時間
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モンゴメリーでの食事

南部のバーベキューに目がないなら、ブレンダズ・バーベキュー・ピット(Brenda’s Bar-B-Q Pit)以外に目をくれる必要はありません。くつろいだ気の置けない雰囲気の中で、骨まで溶けるように柔らかいリブなど、伝統のバーベキューをじっくり味わいましょう。食事の締めには、気が遠くなるほどおいしい昔ながらのスイート・ポテト・パイをお忘れなく。モンゴメリーの名店、ストックヤードグリル(Stockyard Grill)では、風味豊かなバーガーやスパイスのきいたステーキを求めて、行列が絶えません。昔風の「ミート・アンド・スリー」プレートも人気があります。ビブ・ストリート・ピッツァ・カンパニー(Bibb Street Pizza Company)は、雰囲気はのんびりしていますが、ピッツァに対しては真剣勝負です。自分だけのオリジナルピッツァを作り上げるか、チーズラバーのような名物メニューを注文しましょう。チーズラバーなら、5 種類のチーズの濃厚な味わいが楽しめます。さらに、この人気のピッツェリアの隣にある地元のクラフトビール会社、コモン・ボンド・ブルワーズ(Common Bond Brewers)に立ち寄って、ビールを一杯やりましょう。

ビブ・ストリート・ピッツァ・カンパニーで食事を楽しむ人々

ビブ・ストリート・ピッツァ・カンパニーで食事を楽しむ人々
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アクセス方法

ジョージア州のアトランタ国際空港(ATL)に降り立ち、レンタカーを借りて約 250 キロメートル走ると、モンゴメリーに到着します。所要時間は 2 時間半弱です。モンゴメリー地域空港(MGM)行きの乗継便を利用することもできます。モンゴメリーからセルマ・トゥ・モンゴメリー・シーニック・ドライブ(Selma to Montgomery Scenic Drive)を経由して、72 キロメートル、約 1 時間車を走らせるとセルマに到着します。

このルートは、1965 年の投票権法の成立に極めて重要な役割を果たした、セルマからモンゴメリーへの行進をたどるものです。歴史上重要なため、このルートはアメリカ国立公園局によってセルマ・トゥ・モンゴメリー国立歴史トレイル(Selma to Montgomery National Historic Trail)にも指定されています。忘れられないロードトリップとなるでしょう。