ネバーシンクピット

世界一とは言わないまでも、アメリカで最も人気のある写真撮影スポットの 1 つに数えられているこの落ち込み穴は、開口部の幅が約 12 メートルあり、その 2 倍以上の幅がある底に向かって約 49 メートルもの深さまで落ち込んでいます。ロープを使ってこの穴の中を下降するときに見えるのは、冬は氷床、春は雨の後にリボンのように流れる滝、夏は側面に生い茂る青々とした珍しいシダです。

サウスイースタン・ケーブ・コンサーバンシー（Southeastern Cave Conservancy）は、穴を手つかずのままの状態で保存しようと数年間にわたって試みたあと、寄付で資金を集めて 1995 年にその土地を完全に購入しました。この団体は現在、観光客や洞窟探検家による利用を維持および監督し、生態学的な問題に目を光らせています。中でも、絶滅の恐れが強いコウモリを守り、絶滅寸前のさまざまな植物種を保護することに関しては、すべての旅行者に団体のガイドラインに従うよう求めています。

この穴はスコッツボロから約 24 キロメートル北、アラバマ州北部の町ファクラーの郊外にあります。郡道 264 号線のはずれの名もない道の小さな駐車エリアから 30 分かけて非常に厳しい道のりを歩いて行きます。穴の底からの眺めは、経験豊かなクライマーにしか認められておらず、許可を必要とします。しかし、穴の上部から一目見るだけでも、そこまで歩いて行く価値はあります。現地までの正しい道のり、クライミング許可証の取得方法、トレーニングに関するアドバイスについては、サウスイースタン・ケーブ・コンサーバンシーのウェブサイトをご覧ください。

旅行サイト『アトラスオブスキュラ』（Atlas Obscura）に掲載された書き下ろし記事です。